大阪・関西万博の会場内で開催された Global Startup EXPO 2025(GSE 2025) において、弊社Innovation Dojo Japan代表の ジョシュア・フラナリー が、「関西での海外スタートアップエコシステムとの連携による地球規模の課題解決の推進」 に登壇いたしました。
本イベントは、京都・大阪・神戸の各都市を中心に、各国の外交団、企業、大学、投資家、スタートアップが一堂に会し、関西のスタートアップ・エコシステムがいかに国際的かつ実践的に進展しているかを示す機会となりました。
セッション概要
当セッションは、Innovation Dojo Japanを代表する Andy Kondo 氏(イノベーション・アナリスト)がモデレーターを務め、関西で実際にスタートアップ連携を行っている外交官や経験豊かな国内外の専門家がパネリストとして参加されました。
- Marc Kuipers氏(在大阪オランダ王国総領事館)
- Felix Moesner氏(在大阪スイス領事館長)
- 澤 芳樹博士(一般財団法人未来医療推進機構、理事長)
- Joren Tangelder氏(Hydyx, Co-Founder)
- Jeyran Hezaveh氏(AVAtronics, CEO)
セッションでは、次のような観点が取り上げられました。
- 政府・自治体による支援
海外スタートアップにとって、現地パートナーとの連携や、ネットワーク拡大を支援するプログラムを活用することが重要。 - ローカルネットワークの重要性
成功の鍵は、単なる参入ではなく、地域での信頼関係構築。時間をかけて現地企業や大学と関係を築くことで、日本市場での長期的な成果へと繋がる。 - 関西から全国市場へ
関西を拠点とすることで、まずは関西の産業クラスターや研究機関と協力しながら足場を固め、その後に日本全国への展開を図るというステップが効果的。
加えて、現役で関西に挑戦しているスタートアップ創業者からは、リアルな経験談も共有されました。
関西を選ぶ理由
海外スタートアップが日本市場参入を検討する際に、東京だけでなく関西を有力な選択肢として捉えるべき理由を以下の観点から強調しました。
- 多様な産業基盤:重工業、医療・診断、エネルギー、先端製造、電子機器、食品、モビリティ等の幅広いB2B市場が集積。
- 学術機関・自治体との協力:国際的な連携に積極的な大学・自治体によるプログラムが存在し、既に多くの協業事例が進められている。
- 地理的優位性:大阪・京都・神戸が至近距離で連携可能な「三角エリア」を形成し、東京に比して競争が少なく、事業コストも低減可能。
また、よくある落とし穴として、海外スタートアップが「日本化」しすぎることや、日本市場をグローバル戦略の中でどのように位置づけるかが曖昧なまま参入することを挙げました。

今後の展望
本セッションを通じ、改めて、関西が国際スタートアップのハブとして果たす役割の大きさが浮き彫りになりました。地域産業の多様性、公的支援、学術機関との連携、そして国際化に向けた積極的な姿勢は、海外起業家にとって大きな機会を提供しています。弊社Innovation Dojo Japanは、引き続きこうした国際連携を推進し、海外のスタートアップが関西において持続的かつインパクトのある事業を展開できるよう支援を続けてまいります。